オプション機能の概要

ここでは、コレオノイド開発版のビルド設定において選択可能なオプション機能について、主要なものの概要を記します。

  • ENABLE_PYTHON

各モジュール、プラグインにPythonラッパが用意されている場合、それをビルドします。利用にあたってはPythonの開発用ライブラリもインストールしておく必要があります。

モジュールについてはPythonラッパを併用することでPythonからコレオノイドのライブラリ機能が利用可能になります。例えばBodyモジュールのPythonラッパである "cnoid.Body" モジュールをインポートすることで、Python上でロボットモデルファイルを読み込んで各種計算を行うこともできます。プラグインのPythonラッパについては、以下で説明するPythonプラグインと併用することで、コレオノイド上でプラグインの機能をPythonスクリプトから利用することが可能となります。

  • BUILD_PYTHON_PLUGIN
Pythonプラグインをビルドします。ENABLE_PYTHON も ON にしておく必要があります。本プラグインにより、Pythonスクリプトの読み込み・実行や、コレオノイド上で動作するPythonコンソール等の機能が利用可能になります。
  • BUILD_PYTHON_SIM_SCRIPT_PLUGIN
シミュレーションのセットアップ等にPythonスクリプトを利用するためのPythonSimScriptプラグインをビルドします。Pythonプラグインのビルドも必要です。
  • BUILD_POSE_SEQ_PLUGIN
キーポーズによる振り付け機能を提供するPoseSeqプラグインをビルドします。デフォルトでONとなっています。
  • BUILD_BALANCER_PLUGIN
振り付け機能において自動バランス補正を行う機能を提供するBalancerプラグインをビルドします。二足歩行ロボットの振り付けを行う際にはこの機能を使うことで(理論上は)転倒しない動作を作成することが出来ます。
  • BUILD_SIMPLE_CONTROLLER_PLUGIN
SimpleControllerプラグインをビルドします。これは、シミュレーションにおけるロボットのコントローラプログラムに関して、コレオノイドプロセス内で直接接続する形式のものを利用可能とするプラグインです。現状ではこの形式のサンプル的な位置づけとしており、最低限の機能のみ実装されています。デフォルトでONとしています。
  • BUILD_SIMPLE_CONTROLLER_SAMPLES
SimpleControllerプラグインに対応したコントローラとシミュレーションのサンプルをビルドします。
  • BUILD_ODE_PLUGIN
ODEプラグインをビルドします。このプラグインにより、オープンソースの動力学計算ライブラリである "Open Dynamics Engine (ODE)" を、コレオノイドのシミュレーション機能の計算エンジンとして利用できます。利用の際には、 Open Dynamics Engine (ODE) をインストールしておく必要があります。
  • BUILD_BULLET_PLUGIN
Bulletプラグインをビルドします。このプラグインにより、オープンソースの動力学計算ライブラリである "Bullet Physics" ライブラリを、コレオノイドのシミュレーション機能の計算エンジンとして利用できます。利用の際には、 Bullet Physics Library ライブラリをインストールしておく必要があります。
  • ENABLE_CORBA
コレオノイドが提供するCORBA関連機能のベースとなるモジュールをビルドします。本モジュールの導入には、 omniORB ライブラリのインストールが必要です。
  • BUILD_CORBA_PLUGIN
CORBA関連機能を提供するプラグインです。ENABLE_CORBAも有効になっている必要があります。
  • BUILD_OPENRTM_PLUGIN
OpenRTMプラグインをビルドします。このプラグインにより、RTミドルウェアのコンポーネントであるRTコンポーネント(RTC)をシミュレーションで用いることが可能となります。利用には OpenRTM-aist 1.1 のインストールが必要です。また、上記のCORBAプラグインもビルドしておく必要があります。
  • BUILD_OPENRTM_SAMPLES
RTコンポーネントを利用したシミュレーションのサンプルをビルドします。
  • BUILD_OPENHRP_PLUGIN
OpenHRPプラグインをビルドします。OpenHRPプラグインにより、OpenHRP3用に開発された制御プログラムによるロボットシミュレーションや、オンラインビュアー機能を利用することが出来ます。CORBAプラグインもビルドしておく必要があります。
  • BUILD_OPENHRP_PLUGIN_FOR_3_0
OpenHRPプラグインとOpenHRPのサンプルコントローラ・シミュレーションは、デフォルトではOpenHRPバージョン3.1のAPI(IDL)に対応します。このオプションをONにすることで、OpenHRPバージョン3.0のIDLにも対応します。
  • BUILD_OPENHRP_SAMPLES
OpenHRP3のIDLに準拠したコントローラ・シミュレーションのサンプルをビルドします。本サンプルは SimpleController のサンプルをOpenHRP3のIDLでラップしたものとなっています。
  • BUILD_MEDIA_PLUGIN
メディアファイルの再生を行うMediaプラグインをビルドします。プラットフォームによってはメディアファイルを扱うための各種ライブラリが必要となります。
  • BUILD_GROBOT_PLUGIN
GRobotプラグインをビルドします。このプラグインにより、エイチ・ピー・アイ・ジャパンによる小型二足歩行ロボット "G-Robots GR001" の実機の動作を、コレオノイドで作成したモーションと同期させることが出来ます。