モデルファイル

Choreonoid上で扱うロボットや環境物体のモデルは通常、あらかじめファイルとして記述されたものをボディアイテムとして読み込むことで生成します。ファイルはモデルの形状、色などの光学情報、関節構造、物理パラメータ、センサ情報等が記述されたもので、これを「モデルファイル」と呼びます。

モデルファイルの形式はロボットのソフトウェアシステムによって様々なものが定義されていますが、Choreonoidでは現在のところロボットシミュレータ "OpenHRP" で定義されたモデルファイル形式を標準の形式として採用しています。

注釈

OpenHRPは、1998年〜2002年にかけて行われた経済産業省の「人間協調・共存型ロボットシステム研究開発」プロジェクトを起源とするオープンアーキテクチャのロボットシミュレータで、2007年にリリースされたバージョン3( OpenHRP3 )からはオープンソースソフトウェアとして公開されています。これまで特に二足歩行ロボットの研究開発において多くの利用実績があり、"HRP-2", "HRP-3", "HRP-4C" といった二足歩行ヒューマノイドロボットの開発にも貢献してきました。Choreonoidのシミュレーション機能は、OpenHRP3の後継という位置づけも持っています。

注釈

Choreonoidではプラグインによって他の形式のモデルファイルのインポート機能を追加できる設計となっており、OpenHRP以外の形式についても利用の多いものは今後対応を進めていきたく思っています。その一環として現在のところ "Collada Robot Extensions" 形式の読み込み機能も実装されています。ただしこの実装はまだ完全ではなく、うまく読み込めない場合もあるため、今のところは特別な理由がなければOpenHRP形式を使うようにしてください。

以下では、標準モデルファイル形式であるOpenHRPモデルファイルの仕様や、Choreonoid上で利用するための追加情報の記述方法について、サンプルモデルの内容にも触れながら解説します。