ロボットモデル¶
競技会概要 で 対象ロボット の概要を紹介しました。ここでは各ロボットをChoreonoid上で扱うためのモデルデータについて解説します。
モデルファイル¶
Choreonoidのモデルは通常拡張子が "body" の "Bodyフォーマット" のファイルとして記述されます。このフォーマットの仕様などは本マニュアルの モデルファイル にまとめていますので、詳細はそちらをご参照ください。
標準ロボットモデルにパラメータ調整や改造を行ったり、新たにロボットモデルを作成する場合は、この形式のモデルファイルを編集する必要があります。モデルファイルはYAML形式のテキストデータですので、通常はテキストエディタで編集します。編集の仕方については、 Bodyファイルチュートリアル をご覧ください。
モデルファイルは、「ボディアイテム」としてChoreonoid上に読み込むことができます。ボディアイテムの扱いについては、 ロボット/環境モデルの基本 をご覧ください。
標準モデルディレクトリ¶
Choreonoidには多数のモデルファイルがサンプルとして含まれています。これはChoreonoidの「標準モデルディレクトリ」以下に格納されています。標準モデルディレクトリは、ソースコードにおいては "share/model" になります。Choreonoidをmake installした場合は、インストール先の "share/choreonoid-x.x/model" になります。( x.xはバージョン番号。ディレクトリ構成 参照)
WRS2018の標準ロボットモデルについても、Choreonoidのサンプルモデルとして含まれており、標準モデルディレクトリ以下に格納されています。
WAREC-1¶
WAREC-1のモデルは、標準モデルディレクトリの "WAREC1" というディレクトリに格納されています。メインとなるファイルは "WAREC1.body" で、このファイルをChoreonoidから読み込むことにより、WAREC1のシミュレーションなどが可能になります。
双腕建機型ロボット¶
双腕建機型ロボットのモデルは標準モデルディレクトリの "DoubleArmV7" というディレクトリに格納されています。
このモデルはクローラを使用していますが、クローラについて簡易的なシミュレーションを行うバージョンと、AGX Dynamicsを用いてより実機に近いシミュレーションを行うバージョンを用意しています。モデルのベース名 "DoubleArmV7" に対して "Simplified" の "S" または "AGX" の "A" を付与して、
- 簡易クローラ版: DoubleArmV7S.body
- AGXクローラ版: DoubleArmV7A.body
というファイル名で格納されています。
簡易クローラ版はChoreonoidの標準機能で利用可能で、WRS2018のサンプルも用意しています。そちらを使えば、AGX Dynamicsのラインセンスをお持ちでない方でも、WRS2018のシミュレーションを試すことができます。ただし、クローラの動作が実機とは異なる点については予めご了承ください。
AGXクローラ版ではクローラの挙動が実機に近いものとなります。AGX Dynamicsのライセンスをお持ちの方は、こちらを使うようにしてください。競技においてもこちらを使用します。
Aizu Spider¶
Aizu Spiderのモデルは標準モデルディレクトリの "AizuSpider" というディレクトリに格納されています。
このモデルは全部で6つのバリエーションを用意しています。まず、ロボットに搭載されるアームに関して、アーム無し(N)、一本(S)、二本(D)の3つのバリーションを用意しています。また、このモデルもクローラを搭載しており、クローラに関して簡易版(S)とAGX版(A)があります。これらの組み合わせで、以下の6つのモデルとなります。
- アーム無し、簡易クローラ版: AizuSpiderNS.body
- アーム無し、AGXクローラ版: AizuSpiderNA.body
- 単腕、簡易クローラ版: AizuSpiderSS.body
- 単腕、AGXクローラ版: AizuSpiderSA.body
- 双腕、簡易クローラ版: AizuSpiderDS.body
- 双腕、AGXクローラ版: AizuSpiderDA.body
なお、このロボットに搭載されるアームは、既成品であるKinova社のJACO2アームとなっています。
Quadcopter¶
Quadcopterのモデルは標準モデルディレクトリの "multicopter" というディレクトリに、"quadcopter.body" というファイル名で格納されています。このモデルの飛行シミュレーションを行うためには、 マルチコプタプラグイン が必要となります。