[choreonoid-users-ja 00209] Re: AISTシミュレータの円筒モデルが変?(Re: 車輪のシミュレーション)

中岡 慎一郎 s.nakaoka @ aist.go.jp
2016年 11月 28日 (月) 13:41:41 JST


升谷先生

> さて、円柱を多面体近似していることは、車輪が転がりにくいことと関係して
> いるでしょうか?

はい、まさにこれが原因だと思います。

多面体近似における分割数については、「YAMLによる追加情報の記述」によって指定できます。

(分割数については記述がありませんが、YAMLについては以下を参照ください。
http://choreonoid.org/ja/manuals/latest/handling-models/modelfile/modelfile-yaml.html
)

今回の例ですと、wheel.yaml というようなファイルを作成して、そこに例えば

modelFile: "wheel.wrl"
geometry:
  divisionNumber: 200

と記述してください。
divisionNumber に分割数を指定します。

このファイルをwheel.wrlの代わりにモデルファイルとして読みこむようにします。

するとこの分割数で生成されたポリゴンになるかと思います。

なお、上記の記述方法はまだ実験的なものとなっています。本来プリミティブごとに指定したいと思いますし。

これについて、現在開発版にて整備中の「新YAML形式モデルファイル」で整備していきたいと思っています。

(まだ書きかけですが、これに関する説明が以下にあります。
http://choreonoid.org/ja/manuals/latest/handling-models/modelfile/modelfile-yaml.html
)


On 11/28/16 12:47, MASUTANI Yasuhiro wrote:
> 中岡様、服部様、
> 
> 大阪電通大の升谷です。
> 回答ありがとうございます。
> 
> 先のcnoidファイルにおいて初期のピッチ角を変更すると振る舞いが変わり、服
> 部様の説明が理解できました。円が20分割されていますので、初期ピッチ角を
> 360/20/2=9 [deg]にすると回転は生じませんでした。また、初期ピッチ角を-2
> [deg]等にすると、x軸の負の方向へ転がりました。
> 
> さて、円柱を多面体近似していることは、車輪が転がりにくいことと関係して
> いるでしょうか?中心からオフセットのある点で、床面から垂直効力を受ける
> とすると、車輪の半径0.05[m]、荷重 2.8×9.8/3 = 9.15 [N]
> 
>   9.15*0.05*sin(pi/20) ≒ 0.07 [Nm]
> 
> となり観測されている状況と一致します。
> 
> At Mon, 28 Nov 2016 11:24:21 +0900,
> 中岡 慎一郎 <s.nakaoka @ aist.go.jp> wrote:
>>
>> 補足なのですが、多面体近似における分割数を指定することができて、それを増やすことでポリゴンの角も滑らかになり、よりシリンダに近い挙動を実現することが可能です。
>>
>> 今そのやり方を確認しておりますので、しばらくお待ちいただけますでしょうか。よろしくお願いします。
>>
>> On 11/28/16 11:03, 服部静子 wrote:
>>> 産総研の服部です。
>>>
>>> 添付して頂いたファイルで、シミュレーション実行し、現象確認しました。
>>>
>>> wheel.wrlファイルのなかで、形状データを円柱で定義されていますが、
>>> AISTシミュレータの中では読み込まれたモデルの形状は全て、三角形の多面体に近似されます。
>>> ワイヤーフレーム表示にした時に表示されている形状がそれになります。
>>> 床と接触しているところを注目して頂くと、初期位置が角のところになっているため、このような動きになるかと思います。
>>>
>>> ________________________________________
>>> 差出人: choreonoid-users-ja <choreonoid-users-ja-bounces @ choreonoid.org> が MASUTANI Yasuhiro <masutani @ osakac.ac.jp> の代理で送信
>>> 送信日時: 2016年11月28日 9:07
>>> 宛先: choreonoid-users-ja @ choreonoid.org
>>> 件名: [choreonoid-users-ja 00204] AISTシミュレータの円筒モデルが変?(Re: 車輪のシミュレーション)
>>>
>>> choreonoid-users-ja MLの皆様,
>>>
>>> 大阪電気通信大学の升谷です。
>>>
>>> AISTシミュレータの円筒のモデルの動きが変です。添付のcnoidとwrlでシミュ
>>> レーションしてみていただけないでしょうか。床に円筒が置かれているだけで
>>> すが、力もトルクもかけていないのに、一定の角度転がって止まります。まる
>>> で「起き上がりこぼし」のように重心が中心にないような挙動です。
>>>
>>> モデルの書き方が悪いのでしょうか?
>>>
>>> ご確認いただけると幸いです。
>>> よろしくお願いいたします。
>>>
>>> At Sun, 27 Nov 2016 01:12:53 +0900,
>>> MASUTANI Yasuhiro <masutani @ osakac.ac.jp> wrote:
>>>>
>>>> Choreonoid-1.5.0のAISTシミュレータの動力学モード「順動力学」を使って、
>>>> 車輪型ロボットのシミュレーションをしたいのですが、うまくいきません。
>>>>
>>>> 使っているのは添付のwrlファイルのモデルです。
>>>>
>>>> BodyRTCを使って、左右の車輪にトルクを与えるだけの実験をしてみました。ト
>>>> ルクを与えても車輪がなかなか動かず、0.1~0.15 [Nm]まで上げると動き出し
>>>> ます。静止摩擦に勝って動き出すような感じです。理想的な車輪もモデルでは、
>>>> わずかなトルクで動き出すのではないかと思いますが、そうはなりません。
>>>>
>>>> また、動き出してからも、左右の車輪の接触状態が一定でないような挙動を示
>>>> します。
>>>>
>>>> 実は、PI制御や摩擦補償的な制御も試しているのですが、うまく速度制御でき
>>>> ないので、条件を単純化してここに辿り着きました。
>>>>
>>>> AISTシミュレータは、車輪のシミュレーションに向いていないのでしょうか?
>>>> あるいは、車輪のシミュレーションに向いたパラメータの選び方がありますか?
>>>>
>>>> ご助言をいただけると幸いです。また、車輪のシミュレーションの事例があり
>>>> ましたら教えていただけないでしょうか?
>>>>
>>>> よろしくお願いいたします。
>>>
>>> --
>>> # 升谷 保博
>>> # 大阪電気通信大学 総合情報学部 情報学科
>>> # 575-0063 大阪府四條畷市清滝1130-70 / TEL&FAX: 072-876-5107
>>> _______________________________________________
>>> choreonoid-users-ja mailing list
>>> choreonoid-users-ja @ choreonoid.org
>>> https://choreonoid.org/mailman/listinfo/choreonoid-users-ja
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> 

-- 
中岡 慎一郎 <s.nakaoka @ aist.go.jp>
産業技術総合研究所 知能システム研究部門
ヒューマノイド研究グループ



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