[choreonoid-users-ja 00171] Re: Choreonoid 1.4におけるRIC30モデルの不具合?
中岡 慎一郎
s.nakaoka @ aist.go.jp
2016年 1月 12日 (火) 10:14:40 JST
升谷先生
> 基本的な質問で恐縮ですが,「カスタマイザ」の位置付けや設定方法がよくわ
> かりません.GR001とRIC30に対しては,他のモデルとは異なる処理が用意され
> ていることでしょうか?それはどこで指定しているのですか?
失礼しました、確かにカスタマイザについてはドキュメントもなく、これまで
ちゃんと説明したこともなかったと思います。
カスタマイザはOpenHRP3.0から導入したもので、特定のロボット用のカスタマイ
ザを用意することで、専用の逆運動学の計算式と、関節に与えるバネダンパ等の
力(トルク)を与えることができます。元々HRP-2モデルの逆運動学解析解と足
首ゴムブッシュのパネダンパ力を与えるために導入しました。
専用の逆運動学式を与える例として、GR001、RIC30用の"GRobotCustomizer"を用
意しています。これは sample/GRobotPlugin 以下の GRobotCustomizer.cpp と
いうファイルで実装されています。
振り付け機能でバランス補正を行う場合、脚(腰ー足先間)の逆運動学の計算速
度が補正の速度に大きく影響します。これについてデフォルトで用意されている
ヤコビアンも用いた数値計算で解く手法だと、計算が遅くなってしまいますの
で、カスタマイザで解析解(もしくはそれに準ずるもの)を用意することで、こ
れを解決しています。
また、関節に力(トルク)を与える例として、"CustomizedSpringModel.cnoid"
というサンプルプロジェクトを用意しています。これはCMake
で"BUILD_SPRING_MODEL_SAMPLE"をONにするとビルドされます。このプロジェク
トを読み込んでシミュレーションを実行すると、バネを模したモデルがびよんび
よん跳ねます。このモデルに与えるバネダンパ力をsample/SpringModelの
SpringModelCustomizer.cppで与えています。
恐縮ですが、今のところは、これらのサンプルをカスタマイザのマニュアル代わ
りにみていただければと思います。
On 01/07/16 18:38, MASUTANI Yasuhiro wrote:
> 中岡様,
>
> 升谷@大阪電通大です.
> 返信ありがとうございます.
>
> At Wed, 6 Jan 2016 17:48:52 +0900,
> "Shin'ichiro Nakaoka" <s.nakaoka @ aist.go.jp> wrote:
>>
>> とのことで、本件はバージョン1.4で現れるバグだったのですね。
>
> はい.その通りです.
>
>> 申し訳ないのですが、今こちらで1.4については修正する余力がないため、対応
>> は難しいと思って下さい。
>
> そうですか.残念です.予想はしていましたが…
>
>> Windows版については、今開発版のコードをWindows上でコンパイル・実行できる
>> ようにする作業を進めています。
>
> そう,それです.正にその質問をしようと思っていたところです.
> Windows版をよろしくお願いいたします.テスタをやります.
>
>> これについても1.5では起こらないとのことですが、カスタマイザのIKコードが
>> 異なっているのかもしれません。(実はあまりそこを改良した覚えはないのです
>> が…。)
>
> 基本的な質問で恐縮ですが,「カスタマイザ」の位置付けや設定方法がよくわ
> かりません.GR001とRIC30に対しては,他のモデルとは異なる処理が用意され
> ていることでしょうか?それはどこで指定しているのですか?
>
>> いずれにしても、GR001とRIC30用のIKは
>> sample/GRobotPlugin/GRobotCustomizer.cpp に実装されていますので、そちら
>> もチェックしてみてください。
>
> GRobotPluginとは,GR-001の実機と通信をするものだと思っていました.
>
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中岡 慎一郎 <s.nakaoka @ aist.go.jp>
産業技術総合研究所 知能システム研究部門
ヒューマノイド研究グループ
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